RPAに対する認知度は年々上昇傾向にあり、街中やタクシーでRPAの広告を見たことがあるという人も多いのではないでしょうか。
近年では多くの企業がRPAを導入し、その効果を実感しています。
しかし、そうした広告メッセージのように、RPAを導入するだけですべてが解決できるかというと、そういうわけではありません。
RPAにもできることできないことの区別があります。
今回は、RPAが力を発揮できる領域について詳しく見ていきます。
RPAは万能ではない!
RPAはあくまでプログラムで動くシステムです。
指示されたことは100%指示通りに動いてくれます。
しかしAIとは違い、予測や思考することはできないのです。
そのため、人が行うような状況に応じた臨機応変な対応が必要な業務、作業のルールが統一されていない業務の自動化には、相性が悪いと言えます。
以下の表でRPAに向かない業務をまとめてみました。
業務 | 理由 |
変更が多い画面での業務 | 画面の変更が起きるたびにロボット修正を行う必要がある |
デザインが複雑な業務での画面 | デザイン要素によっては対応できない |
ルールが多い業務 | ルール同士がバッティングして処理できなくなる |
セキュリティが必要な業務 | セキュリティ要件の整備に時間がかかるため |
高い処理能力必要とする業務 | 高度なマシンスペックが必要になる |
業務フローが変わりやすい業務 | フローの変更にロボットが対応できない |
例外処理が多い業務 | ロボットが例外処理に対応できない |
では、具体的にはどのような業務がRPAには向いているのでしょうか。
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RPA向きの業務
「手順が決まっている繰り返しの作業」
このような業務が一番RPAが力を発揮しやすい領域になります。
一見限定された作業しか対応していないように思えますが、逆に手順がルール化されているものであれば、どんな業務でも自動化できてしまうとも言えます。
ほんの一部ではありますが、RPAの自動化事例を紹介します。
業務 | 内容 |
売上報告 | 前日の各店舗の売上を集計し、各店長に集計データをメール送信 |
在庫管理・棚卸業務 | 入力漏れのチェック・棚卸データの集計 |
仕入管理 | クラウド上から仕入データをダウンロードし、集計し所定のファイルに保存 |
店舗ごとPL作成 | 必要なデータを集計し、書式化して各店舗にメール送信 |
申込書のリスト化 | 受け取った申込書から所定のフォーマットに転記 |
契約書のリスト化 | 受け取った契約書から所定のフォーマットに転記 |
会議資料作成 | クラウド上の売上データを集計し、資料に転記 |
競合サイト巡回業務 | 競合サイトを複数巡回し、情報の掲載状況をレポート |
売掛・入金業務 | 入金情報に応じて、回収リスト、消込、システムへの入力 |
買掛・支払業務 | 支払情報に応じて、支払リスト、消込、システムへの入力 |
有給日数計算 | 全従業員の勤怠データから残りの有給日数を計算し、メール送信 |
勤怠管理 | 全従業員の勤怠データを集計し、会計ソフト用に書式を変更 |
労働時間計算 | 全従業員の勤怠データから総労働時間を計算し、超過の従業員にメール送信 |
営業リスト作成 | Web上のデータを集計し、リスト化 |
アンケートデータ集計 | アンケート内容を所定のファイルに入力し、リスト化 |
営業メール送信 | リスト上のアドレスにキャンペーン案内メールを送信 |
請求書データ入力 | 売上管理システムの入力に応じて、請求書を生成し送信 |
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RPAは発想次第で使い方無限!
作業手順が決まった業務が多い、経理や財務、人事や総務といった部署にRPAは相性が良いと言われています。
コピー&ペーストに代表されるような単純な転記作業は意外と多いものです。
作業ベースで業務の棚卸をしていくとRPAで効率化できそうな業務が見えてくるのではないでしょうか。
とは言え、RPAは普段のPC作業をそのまま落とし込んでいけるツールなため、発想次第で自動化の領域はさらに広がります。
「『Yahoo!ファイナンス』から定期的に株価情報のチェック」や「『Yahoo!路線情報』から交通費を検索」「『Googleマップ』から営業リストの作成」など、ユニークな使い方をされている企業もあります。
「この業務自動化できるのかな?」「自社に効率化できる業務があるのだろうか?」
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