現在、国内には数十種類以上ものRPA製品があります。  

パソコン上の業務を自動化するという点ではどのRPAの性能にそれほど差はありません。 では、それぞれの製品にはどのような違いがあるのでしょうか。 RPAツールの紹介をする前に、今回は数あるRPA製品の大まかな分類について取り上げてみたいと思います。

RPAの種類

RPAには提供のタイプが3つあります。 それぞれ「オンプレミス型」「クラウド型」「デスクトップ型」と分類されています。  

タイプ導入コスト導入期間導入規模
オンプレミス×(長い)中~大
クラウド○(短い)小~中
デスクトップ

1.オンプレミス型

「オンプレミス型」とはサーバー型とも呼ばれ、RPA製品を自社サーバーに導入し、サーバー上で業務を自動化します。

自社サーバー内で運用するため、個人情報を扱うような高いセキュリティ要件が必要な業務でも安心して利用することが可能です。 また、サーバー上でロボットを作成していくため、大量のロボット作成が可能な点や、社内業務の広い範囲にわたって適用可能な点が大きなメリットと言えます。

ただ、高機能なため高額となり、コスト面でのハードルが高くなるので、大規模事業者向け製品と言えるでしょう。

2.クラウド型

「クラウド型」はWebブラウザ上で運用を進めるWebサービスとして提供されています。

サーバー構築の必要もなく、サイトにログインすればすぐに利用できます。 導入コストも低く、システムエンジニアでなくても使いやすく設計されているため、手軽に利用できることが特徴です。

しかし、クラウド上に業務データをアップすることになるため、セキュリティ上の危険性がないかどうかの事前チェックが必要になります。

3.デスクトップ型

「デスクトップ型」は、別名「インストール型」「クライアント型」とも呼ばれ、1台のパソコンにインストールして使用するタイプになります。

比較的安価で導入ができる上に、個々のパソコン内で運用していくため、「クラウド型」のように手軽に導入できることが特徴のひとつです。 また、直感的に操作しやすい設計になっているため、システムエンジニアのような専門知識がない現場担当者でも使いこなせます。

ただ、ロボットが作動している間は他の作業ができない、動作の安定性や速度はそのパソコンのスペックに依存するといった制限もあります。

どのタイプにも一長一短ありますが、自社の規模や自動化対象業務を洗い出し、どのタイプのツールが自社の運用に向いているのか、導入前に一度検討してみることをお勧めします。 よりRPAの運用を効果的にするためにも、参考にしていただければと思います。